最近読んだ本が大変に印象の深く、どうしても一度ご紹介したいと思いましたが・・・その内容が死に直結した考えさせられる内容のものです。
どうぞご興味のない方はそっと閉じていただき、またご興味を抱かれ、この続きを読んでいただけるとしても、こういう考えもあるのだとどうか心静かに捉えていただけると幸いです。
その本の名前は「特殊清掃 死体と向き合った男の20年の記録」です。
当たり前の話ですが人間も死ねば腐り始めます。腐って破れた遺体にはハエがたかり腐肉を分解して土に還します。
以前、海岸に打ち上げられ、体が膨張したクジラが爆発する映像を見たことがありますが、人間にも同じことが起こります。
病院で亡くなったきれいな遺体しか見たことのない私。
事故死などを除けば、遺体は安らかな顔をしているものとばかり思っていましたが、理想と現実の違いをこの本によって嫌というほど認識させられました。
一人暮らしの突然死。発見が遅れ、原型をとどめず溶けて床に染み渡る体液プラス悪臭。
賃貸物件においては大家さん、遺族ともに大変な目に遭うこと。
はたして独り者の私は病院のベッドで誰に迷惑をかけることもなく死ねるのか。
死ぬことは確定している事実ですが、死に場所について考えさせられる一冊でした。
京都店 川北