第11回:新たな販売エリアの開拓

Market Report Vol.11

市場の展望-第11回

 かつらの販売を担う一経営者として、業界の「過去の経緯」「現在の状態」「これからの市場の展望」 について、私自身の抱く希望や危機感も含めて、思うところを徒然に書いてみたいと思います。
これは、社長の思いであり、我が社の経営環境、経営理念、経営目標の再確認でもあります。

代表取締役 島田広夫

新たな販売エリアの開拓

2013年後半、関東地区に新聞広告を出稿。
無店舗販売。自宅まで無料で出張する。
販売価格は完全オーダー価格16万円より30万円。
4ヶ月、広告を打った結果、意外にも都内からの問い合わせよりも近隣県からの問い合わせのほうが効果がありました。 その後は広告の方法を少し変えたところ、かなりの反響を得られるようになりました。
製品販売のみ、昨年はおよそ1500万円の受注があり、今年は2000~2500万円を目標にしています。試験販売のために、現在、技術者1名で担当をしています。
この9月1日に横浜市中区にスタジオをオープン。受け入れ態勢が整えば、さらに弾みがつくと良いのですが。

価格戦略の見直し

自分の、お小遣いで購入できるかつら。月々5~6000円で買えるウイッグ。
実現可能な方法として、2011年から、年齢上ローン不可の方や過去に事情がありローンの組めない人のために、保証人不要の月々1万円のお支払い販売を始めました。 当社には、売掛金が増える結果になりますが。
さらに、2014年には定額会員制も始めました。
例えば、月々1万円を会費をお支払い頂くだけで散髪代が無料、製品のセット費用も無料、かつらのオーダー費用も、また修理費用も無料といった内容です。

特許製品の強み

2010年 特許を取得しましたが画期的なウイッグです。
1センチぐらいの毛の長さのスポーツ刈りのヘヤースタイルや、不可能といわれ続けた完全なオールバック・スタイルまでお客様が自分でできるのです。
毎週、貼り直しにシャンプーセットに専門店に通わなくて済みます。毎回、調髪代に6000円~1万円も支払うことも無くなります。 自分で誰にも気兼ねなく自宅で出来るようになったのです。

しかも、この特許ウイッグは耐用年数が3年~5年と長いのも特徴です。
さらに2年~3年後、痛んできてもほとんど新品のように修理もできるのです。もし、洗い替えスペアを使用すれば5年~7年間も使用できるようになりました。多少の個人差はありますが。 この製品の完成により、お客様に推奨キャンペーンを実施しました。
現在の経済状況でなかで実質売り上げ減少を避けられたことはこの製品があったからだと思います。

2015.11.11 つづく